ベイパーバリヤー(防湿)シートの問題

2007.04.15

まだまだベイパーバリヤーシートが設置されているケースが多いですが、住宅は両方に乾燥する様にすべきとの考え方が採用される様になった今では、写真のように室内側に設置してあると、夏場に問題がおきます。

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カビだらけの断熱材

大変な手間を費やして防湿シートを貼ってありますが、大量のカビが発生しています。断熱は空気の流れを遮断することが一番重要でまた蒸気の流れを止めるために、シートを貼るように指導されています。
確かに、寒冷地ではこのような施工方法で断熱効果と結露防止に対応して来ましたが、夏場に盛んにクーラーを使うような地域では、蒸気の流れが逆になります。つまり、暑い外部から涼しい室内に向かって蒸気が移動するため壁内で結露を発生させ断熱効果を著しく低下させると共に、カビを発生させ構造体まで傷める事になります。

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グラスウールに防湿シート施工例  アイシネン現場発泡壁断熱施工例

アイシネン断熱フォームは、空気の流れは完璧に遮断できますが、蒸気はわずかながら通すことが出来ます、木と同じように息が出来木材の乾燥を妨げたり傷めたりする事がありません。新築現場の断熱施工、実に見事に貼っていますが問題が起きない事を祈るのみです。


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