せっかくのアイシネン・・・残念ながら

2012.04.17

【ポイント】
1度設計折り込みでアイシネン断熱を採用いただいた建設業者様から、自社物件の鉄骨造で折板屋根の物件に再度屋根のみアイシネン断熱を使用いただき、大変ありがたく施工をさせていただきました。 。

120417-01折板屋根アイシネン断熱
一番熱負荷が大きく雨音などの騒音とともに鉄板の伸縮による「きしみ音」解消のためにも屋根だけはとアイシネンによる断熱を採用されるところが多いものです。 現場工程の都合で壁が全くできていない状態での吹付け作業となりました。

120417-02止むを得ず、アイシネンの外部への飛散防止のために外部に面するところを、すべてブルーシートで覆い尽くしました。また軒部もアイシネンカット材を前もって準備し塞がなければなりません。 アイシネンの吹付け作業時に反応熱により110℃程度の蒸気が発生、ミスト状になって遠くまで飛び散りガラスや車に付着する事があり、飛散防止の養生は重要です。

120417-03壁断熱は成型物の高級断熱材ポリエチレンフォームを採用されました。 後日伺って天井点検口から状況を見ると大変残念なことに断熱材が梁下まで届かず10センチ以上の隙間が開いていました。 わずかな断熱欠損のようですがこの隙間が大変な熱欠損になります。

120417-04写真でご覧のように、外壁面材とポリエチレンフォーム断熱材の間に40㎜以上の隙間があります。 つまり直射日光や外気温で暖められた壁隙間内の空気は上昇し小屋裏にどんどん熱を供給することになります。折角アイシネンで屋根断熱しているに、小屋裏が暑くて断熱が効かないと思われてしまいます。 (当然冬場の暖房の場合も冷気の侵入で同じ)

120417-05左写真のように基本は壁断熱を先行してやっていただき、壁断熱材とアイシネンを接着させ隙間をなくすことが大事です。 既設の建物で屋根断熱を行う場合も、壁と天井の開口部をアイシネンで埋めて出来るだけ壁から天井への熱供給を押さえるようにします。


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