床下の結露問題

2013.06.18

【ポイント】
なぜか6月の梅雨時期に床下で結露が発生し、グラスウールの断熱材がびしょびしょに濡れる事故が見つかりました。さて結露の対処法はいかに??

130618-01状況調査に伺ったところ、木々や草花に覆われ池もある木造和風住宅の素晴らしい建物でした。
床下換気口は当然従来のブロック式ですが、換気量が不足で電気式強制換気を勧められ、換気ブロックを外して換気扇を5~6台取り付けるように提案されたそうです。
こちらの建物が通常の住宅との1番の違いは雨樋がなく、屋根からの雨水は玉砂利敷き浸透式側溝に排水されることと広い敷地が森のように木々で覆われていることです。

130618-02この状況から推測するに、少しの雨でも屋根から家の周りに落ちる水しぶきが風に乗って床下に入り込みます。
基本床下は屋外より温度が低いため相対湿度は上がり飽和水蒸気(結露点)に達し、蒸気として床下に侵入した湿気がグラスウールに吸着し水に代わってびしょびしょになったのでしょう。

130618-03結露を防ぐには換気をすることが定番ですが、このような場合は、温度・湿度を感知して制御できる換気装置が必要になります、ただし雨が続く梅雨時期は湿度が高く換気することが出来ません。
当社では換気口をゴムを板で挟んですべて塞ぎました、そして、外部に面する基礎の内側に防蟻処理を兼ねた防湿フイルムを1m幅でしき込み、アイシネンによる基礎断熱を施工しました

130618-04どうしても床下は70~80%近い高い湿度ですが、急な温度変化や湿度上昇がなければ結露を起こすことはありません。
ただし、当初の湿気や防蟻剤が室内への影響抑えるためパイプファンを床下より屋外へ排気するように取り付けました。
この換気扇を運転することにより床下を負圧にすると共に徐々に湿度を下げる働きがあります。‘11年7月施工以来2度目の梅雨を迎えられていますが昨年湿度の上昇はあったものの全く問題ない数値でした。

130618-05現在もワイヤレス温湿度計を床下に設置され、常に監視されながら大事な大事な家を守っておられます。
それから、基礎断熱のおかげで足元からの冷えが押さえられ、冬の生活が大変楽になったそうです。


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