平成28年熊本地震
【ポイント】
4月14日からの大地震を受け、熊本市北区龍田の築26年の2階建て木造事務所兼住宅が大きな建物被害もなく、本震の16日未明から1日後には倒れた本棚の資料やPCを一様片づけ、仮に事務処理が出来たのは本当に幸いでした。
震災前の契約の現場仕事・事務処理を済ませ、その後書類・資料ほかを確認しながら元に戻し、差し当たり必要のないものは箱に入れて保管しました。 震度7を続けて2度も受けた前代未聞の大地震ですが、幸いだったのは、2度とも夜と深夜で交通量が少なく倒壊した事務所やマンションの1階部分に人が少なかったこと、 また4月のさほど寒くも暑くもない時期だったことです。
もし真冬であれば、火災がどれだけ発生したかわかりません。 避難所や車中・テント生活でも凍えるほどでもなく、風邪やインフルエンザの発症も最小限で済んだようです。 1月の阪神・淡路大震災や3月のまだまだ寒い東北大震災に比べれば幸いでした。 また真夏であれば停電でクーラーも扇風機も使えず、冷蔵庫も役に立たない状態で1週間2週間も生活することは大変です。 熱中症だけでなく、疲労・ストレスから病気になる人も増え衛生面からも食中毒やカビによる疾患蚊などによる病気も蔓延することでしょう。
1981年(昭和56年)35年以前に建てられた耐震基準に適合していない建物だけではなく 2000年(平成12年)16年以降の新耐震基準に適合した建物でも16日現在17棟の全壊が報告されています。 「建物の基本は基礎であり構造体である」とことあるごとに話してきましたが、今回の地震では残念な結果となりました。 ただ幸い建物が無事で何とか雨風をしのいで住めたとしても、停電で暖房(冷房)も使えず寒い(暑い)思いをして1週間以上も住むことができるでしょうか? 5年前の東北地震で高気密・高断熱の高性能住宅が震災の1週間後も室内が15度以下に下がらず暮らすことができたことが話題になりましたね。
今回の地震では35年以前に建てられ、かつ瓦葺きの家が倒壊・損壊したところが多く、改修するにあたり、屋根材はガルバーの鉄板葺きが俄然多くなりました。 地震で瓦の落下により家本体は倒壊は免れたものの、雨漏れにより室内の損傷が大きく建て替えもしくは大規模改修を余儀なくされるなどのケースもあります。 九州は台風災害が多く4年前の大型台風で瓦が落ちて防災瓦に葺き替えられたところも多いのですが、瓦自体はしっかり残ったものの、建物は大規模半壊と皮肉な結果もありました。 現在屋根をガルバーに葺き替えるにあたりアイシネンによる屋根と小屋裏の壁断熱依頼が届いています、やはり屋根からの暑さと防音対策にはアイシネンが一番です。