【ポイント】
猛暑の今夏、建物の小屋裏(天井裏)でおきている出来事、「小屋裏換気」をについて御紹介します。
■夏のこの時期に既設住宅の小屋裏を覗いた方はいらっしゃるでしょうか?
我々は仕事柄、既設住宅や店舗の断熱改修調査のために、度々天井点検口から顔を入れたり、時には天井の上に上がって小屋裏の状況を調査することがあります。
想像はつくと思いますが、脚立を上って天井面に顔を近づけただけで、熱気を感じ点検口を開けた途端熱風が出てきます。
通常天気が良い日中は50~60℃程度です、当然小屋裏の換気口は設けてありますが、小屋裏の温度を下げるほどの効果はありません。
長い歴史の中で小屋裏は自然換気が必要とされてきました、この10年程度前まではこれが当たり前でしたが、建物自体の気密化が進み空調システムを設置するようになって、小屋裏換気の問題点が指摘されるようになってきました。
従来天井の上にマット式の断熱材を敷き込み天井材と合わせて、天井下が室内であり断熱材の上が外部となります。
この小屋裏の50~60℃の熱気が日が落ちて夜になっても小屋裏にこもったままで一晩中室内に影響し、エアコンなしでは眠れない日々が続くことになります。
■一般住宅でも採用が増えたダウンライトや、店舗・事務所などのカセットタイプのエアコンや天井換気扇など、天井面に設置されるものが多くなり、断熱欠損や隙間の発生となり断熱効果が半減してしまいます。
さらに、小屋裏に設けられた機器類は高温の劣悪な環境の中で運転することになり、機器類の故障の原因になり、極端に寿命が落ちることになります。
ご存知でしょうか、器具類に「高温多湿の場所での使用は避けてください」との注意書きがあります。
■いずれにしても、小屋裏は最近の最高気温35~36℃よりも相当暑くなっていて、換気をしたとしても、暑い空気を循環しているようなものです。
そして、強制換気で小屋裏の気積を1時間に7回以上入れ替えれば温度が下がるとの情報もありましたが、検証から44℃程度しか下がらないようです。(熱風を循環するだけ)
そこで、アイシネンによる壁・屋根断熱がベターであり、壁・棟換気を組み合わせたエコアイズシステムがベストではないでしょうか。
天井点検口を開けると熱風が 事務所の折板屋根 54℃でエアコンを最低にしても天井面34℃
この夏数件の調査を行いましたが、
■この悪条件では工事はできません、これから益々ひどくなる酷暑来年のためにこれから計画をお願い致します。