寒波襲来の寒い朝に温度測定検証

2018.02.01

2018年1月25日 全国的に冷え込みここ熊本地区  もこの冬一番の冷え込みで平地でも零下5℃を記録しました。

そこで急遽昨年8月に竣工したお宅を訪問し各所の温度を測定しました。

まず玄関の引き戸ペアガラス面の表面温度を外部から測定すると6.3、測定時の外気温は2℃でその差4.3あります。

つまり玄関ホールの暖たためられた温度が外へ逃げていることになります。

 

ところが外壁サイディングの温度は 1.3でした。

測定した朝9時半過ぎの益城町は天気も良くなり2℃まで気温が上がりましたが、朝方マイナス5℃まで冷え込んだため、

サイディング自体が冷やされており外気温までの温度にタイムラグが生じています。

そしてこの内壁にはしっかりとアイシネンで気密断熱されているため室内からの熱ロスが少なく、外部の状況がそのまま反映されます。

玄関ホール側から玄関戸を測定すると8℃で、室温の約13から5℃も冷やされていることになります。

玄関の靴入れの天板付近の温度は12.4~14.3℃を示しており、この建物の中では一番室温の低いエリアになります。

サッシメーカーは時代の流れから遅ればせながら高性能の省エネサッシ類が普及していますが、玄関ドアでは隙間が発生し開口周りが結露することもあり、

特に引違い戸に関してはまだまだ改善が必要と思われます。

玄関ホールもリビングなどに面する壁面の温度は幾分表面温度が上がります、つまり内壁には断熱材アイシネンが施工されていないため、部屋中の温度が影響するわけです。

さて、LDKに設置されたエアコン1台で20℃設定された部屋内はほぼ20℃で、相変わらず天井面と床面の温度がほぼ一緒でした。

震災前とほぼ同じ床面積の平屋で、以前エアコンにファンヒーターを何台か一緒に使っていたものの、全く暖かくならず寒い毎日を過ごしていたそうです。

今回新型省エネタイプのエアコンを1台LDKに新設し、既設のエアコンも念のために寝室に設置しました。

引き渡し時にLDKのエアコンをメインに運転し通常全室を開け放すように説明、どうしても希望の温度にならない場合だけ既設品を使うように話しました。

そして夏・冬の冷暖房が必要なシーズンは24時間エアコンを運転することを勧めました。

年配の方で24時間の運転は電気代がいくらかかるか分からないと相当心配されましたが、1台だけの運転で済み1か月の電気代が全て合わせて8000円台と以前の

4分の1程度で済んだことにびっくりし大変喜んでおられます。

 浴室 (ユニットバス)15℃

浴室は通常ドアを閉めて換気扇を回したままにしてあるため、15℃と若干低めですが、入浴1時間くらい前に脱衣室と浴室のドアを開けたままにしておけば18℃程度にはなりそうです。

以前にも何度か取り上げましたが、居室と脱衣室・浴室の温度差と入浴による急激な温度上昇による血圧サージ現象により脳梗塞や心筋梗塞による死亡が一番多いと報道され、従来の建物では脱衣室に暖房器具を置くところも多いようですが、今年1月3日に長崎で脱衣所の電気ストーブが原因の火災で子供2人が死亡する悲惨な事故が起きました。つくづくこのような事故が起きないような家づくりが重要です。

 脱衣室の室温 約17℃

「週刊文春」の11月出版分で「温かい家は寿命を延ばす」と題して記事が掲載されていました。今までミニ情報配信してきた内容ですが、

「冬の死亡増加率は県によって違う」興味深いデーターがありました.

北海道や青森など寒冷地の死亡増加率は低く栃木や茨城など気密断熱に中途半端でそれなりに気温が下がる地域の死亡率が高いのです・・・・


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