Z E H(ゼッチ)?=(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)

2016.09.01

【ポイント】
最近いろいろな処で「ゼッチ」の言葉が聞かれ文字でも見る機会が増えましたが、ご存知でしょうか?

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わが国では「エネルギー基本計画」において「住宅については、2020年までにZEH(ゼロエネルギーハウス)を標準的な新築住宅とし、 2030年までに新築住宅の平均で年間の一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロになる住宅の実現を目指す」とする政策目標を設定した。
( 左はゼッチ対応の小屋裏写真、アイシネン断熱、屋根を180ミリ壁を86ミリ以上で吹き付け施工 )

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そこで国策でZEHを支援し、事前に申請し評価に基づく審査に合格すると現在1戸当たり125万円の補助が出ます。
ZEHを申請するためには、建物自体を「高断熱」にしてエネルギーを極力必要としないこと、 且つ高性能設備で「暖房」「冷房」「換気」「照明」「給湯」のエネルギーを上手に使う、そして「太陽光発電」などによってエネルギーを創り、年間に消費するエネルギーをゼロとする政策。
( 最近のチラシにはゼロエネが氾濫 )

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今から8年前の2008年7月の洞爺湖サミット開催前に北海道でネット・ゼロ・エネルギーハウスが建てられました、地域区分がⅠという事もあり、 屋根断熱にアイシネンを300ミリ厚で吹き付け、壁は外張りと壁充填のアイシネンの組み合わせで対応されたそうで、 実験的な試みが今や現実となり、これから標準仕様とやらなければなりません。
Ⅳ~Ⅴ地区の熊本でさえ、屋根を180ミリ壁を86ミリ以上で吹き付ける必要があり、高性能設備も含めて設計段階から十分な計画が必要です。

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先に述べましたが、高断熱の明記はありますが気密に関する文言はありません。
繊維系の断熱材で厚みだけ確保すれば書類審査上はOKですが、実質の断熱効果・省エネルギー性は甚だ危うさを感じます。
ネット(正味)ゼロが求められ、実際完成後結果が出なくても、やり直しは利きません。
補助金が出なかったり返還を求められる事態も発生するかもしれません。
やはり気密と断熱が同時に出来、効果が継続できる素材選びが重要です。

PDF版は、こちらをご覧ください。
【生環新書】「Z E H(ゼッチ)?=(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)-16/09/01」PDF版


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