屋根断熱と天井断熱

2017.07.01

ここ最近、新築の場合でも天井断熱ではいけませんか?という話を受けることがあります。

通常、袋入りのグラスウールの場合では天井断熱が多いですが、はっきり述べて夏場の2階は灼熱地獄のような状態になってしまいます。

ましてや小屋裏にロフト等を作っていれば、その部屋は暑くて生活できない空間になってしまうと思います。

結果を述べれれば屋根断熱が断然、断熱効果があるのですが、なぜそうなのかという事を説明していきたいと思います。

天井断熱の場合、小屋裏空間は外気温以上の高温となってしまいます。

結果、この溜まった高温の熱が輻射熱として室内へ侵入し、左図の様に2階部分を暑苦しい状態にしてしまうのです。

暑さの原因は輻射熱ですが、この輻射熱をいかに家に入れずシャットアウトし、また最優先で小屋裏空間を熱くしないという事が重要となってきます。

一方、屋根断熱は小屋裏空間までを室内として考え屋根面で断熱する為に、天井断熱ほど小屋裏空間が暑くなることはありません。

また、左図の様に垂木下へシートを貼り棟換気を設ければ、垂木間を通気層として利用することができ、屋根の熱気を棟へ半強制的に掃気することが出来ます。

そして天井断熱の方が冷暖房の容積が減るのでいいのではないか?と思われる方もいますが、今までのことを考慮すると断然、

屋根断熱の方が効率の良い冷暖房の効いた空間を実現することができます。


↑TOP