住み心地よさを考える アイシネン断熱施工

2006.07.03

アイシネン現場発泡断熱システムは、優れた断熱性能と防音効果で大変喜んでいただいていますが、断熱値の数値だけを取り上げてみると、在来の断熱材とさほど差がありません。しかしながら、採用いただき、住まわれている方々は決まって居心地が良いと言われます。
なぜ!!人が・生物が感じる「寒さ」や「暑さ」とは一体何なのでしょうか?
そのメカニズムを検証してみましょう。

快適な環境の条件
人が感じる暑さや寒さの感覚は、一般に温度の高低によるものと考えられがちですが、単に温度だけではなく、湿度・気流・輻射熱などの影響を総合した結果です。さらに、騒音・色彩・明暗・ニオイや電気イオンなども加味されてきます。これらの要素が最適にコントロールされてこそ、快適な生活環境が誕生するわけです。

輻射熱と体感温度
体感温度、つまり人間が暑い・寒いと感じる感覚は、単純に室温だけで決定されるものではありません。実際には輻射熱が大きく影響し気流・室温・湿度などが複合し、その結果得られる感覚ということになります。輻射熱とは、屋根や壁が直射日光にあたり、屋根や壁面が焼けて室内に影響することをおもに言いますが、逆に冷えて寒さを感じること、人体の熱をうばわれるのも輻射(放射)熱です。あらゆる素材から放射がおこなわれています。
体感温度は、簡易的に次の簡単な計算方法で求めることができると言われます。

         体感温度=(室温+壁や天井の輻射温度)÷2

以前にお知らせしました、折板屋根でアイシネンと在来断熱材の天井面の温度を取り上げて比較してみます。
天井面の温度が40℃の場合と31℃場合とでは、室温を25℃に設定したとしても、40℃の天井では25℃の室内でも体感温度としては32.5℃となり、31℃の天井の場合は28℃の体感温度となります。つまり、同じ25℃で空調した室温でも体感温度としては4.5℃の違いがあり、足元は冷たいのに体感温度は32.5℃に感じてしまいます、莫大なエネルギー(電気代)を消費しても、居心地が悪いのです。

熱負荷の小さい建物・輻射熱の制御
外装材の裏側に空気の入れ替わる通気層を持つ屋根やかべは、外装材の持つ熱を室内側に伝えにくく夏場の熱負荷を軽減すると共に、湿度の調整にも効果的です。通気層は暖められた空気は比重差で建物外へ放出され、代わりに外気が取り入れられます。通気層のある建物でも外装材と断熱材の表面に温度差があれば、通気層内部でも輻射による熱移動が起こります。
高温になる外装材の通気層に面する面に放射率の低いアルミ箔でラミネートした建材を使うと、熱せられた外装材からの赤外線(放射熱)量を減らす効果があります。ただし、冬場の寒さ対策にはまったく効果がなく逆行することになります。最近盛んに採用されているガルバー鋼板などは、直射日光が当たればすぐに焼けて60℃~最高で70℃程度まで上昇し、室内外に放射熱を発します。放射熱量は材料の素材により大きく変わりますが、一般的に硬いもの・成型ものが大きいようです。

アイシネンフォームは、1%の材料変性ポリマーと空気を99%閉じ込めたスポンジのような断熱材で連続発泡体と称される気泡と気泡それぞれが相互に関係し合う特殊な構造を形成しています。その特殊な構造のおかげで、放射熱も抑える働きがあります。
このように、通常の断熱効果と気密性に調湿作用と輻射(放射)熱をも軽減させるオールマイティーな製品といえます。そこで、採用されたお客様からのお言葉「住み心地が良い」につながる結果が発揮されていると思われます。

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