水蒸気と結露について

2007.01.03

以前にも述べましたが、水蒸気(湿気・気体)の99%は空気で移動( 運ばれ)し、1%が水蒸気圧の差で移動する「拡散」という現象になります

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厄介な湿気を説明するために、次の写真をご覧下さい。湿気を嫌うお菓子の袋には乾燥剤が入れてあるかアルミ箔の袋に入れてあります。袋の中のお菓子は封を開けていなくても序々に湿気ってきます、空気が動かない密閉された袋の中でも乾燥していれば湿気を取り込みお菓子を駄目にします。だからこそ、お菓子より乾燥した乾燥剤が入っていれば、お菓子を湿らす前に乾燥剤に蒸気を取り込む訳です。この現象を蒸気圧の差で移動する「拡散」と言います。

しかし、封を開けて空気の出入りが自由になると、短時間でお菓子は湿気ってしまいます。これが、空気の移動により多くの水蒸気が乾燥剤やお菓子の中に入り込むのです。例えば、台所や食堂で食事時など多くの蒸気を発生させると、その部屋だけでなくドアーの隙間などから簡単に蒸気が移動し、他の部屋の湿度を上げサッシや窓ガラスなど目に見えるところに結露を発生させます。そして、この蒸気は壁の隙間などから壁体内に入り繊維系の断熱材の場合は簡単に外壁面達し、冷やされて結露を起こします、見えない壁体内で結露を繰り返し徐々に断熱効果を低下させ、下の写真のように染みが出てカビの原因ともなります。

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アイシネン断熱システム」は空気の流れを押さえ(エアーバリアー)結露を防ぎます。ただし、気密が高く隙間風がない分サッシやガラス面には結露を集中させやすくなります。出来るだけ断熱サッシや樹脂サッシを採用して頂くことが必要ですが、しっかりした計画換気をすれば、わずかな換気量0.5回/時でも充分に空気を入れ替え水蒸気を排除しあまり温度を変化させず省エネを計りながら、結露・カビを防ぐことが出来ます。お施主様の1番関心の高い住み心地の良い家暑くなく、寒くなく、静かで結露の少ない満足度の高い家をお届けするためにも、今年もぜひ「アイシネン」と「ダッチマン24時間換気システム」の採用をお願いいたします。


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