気密くん(断熱評価実験装置)再検証

2012.05.01

【ポイント】
見学会等でアイシネンとほかの断熱材との違いを見ていただくためのおなじみの気密くん(断熱評価実験装置)での検証をご紹介します。

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見学会等でアイシネンとほかの断熱材との違いを見ていただくためのおなじみの装置です。 下部にヒーター付きのファンを付け温風を送りこみ全く同じ条件でグラスウールとセルロースファイバー及びアイシネン断熱材を通しての温度の変化と気密 具合を見ます。外気温10℃以下の3月のこと、セット運転しはじめた午前10時頃はほぼ室温の17.5℃を示しています。

120501-02以前の検証と違って来たのは、この装置を車に積んで運ぶうちにセルロースは振動により目づまりしてアイシネンと同じようにピンポン玉が浮き上がるほどの空気漏れが無くなったことです。 つまり、気密度が高まったことになります。しかし、温度は以前と同じように上昇 15分後C=19.9 ICY=17.6 GW=20.8

120501-03そして、2時間も経過すると、なんとCセルロースが28.8℃ ICYアイシネンが21.6℃GWグラスウールが28.6℃とセルロースとGWが逆転しました。 今までは間違いなくCはGWより温度が低かったのです、GWは暑くなるのも冷えるのも早くセルロースはそれなりに高い断熱性能がありました。

120501-04推測するに、セルロースは蓄熱するため、室内を仮定した空間の温度を上昇させるまでに時間を費やし(タイムラグ)徐々に室内へ影響するのに対しグラスウールは、 隙間が多い分熱を逃がすのも早く逆転したものと思います。 あくまで短時間に解りやすくするために温風を送り込んで自然の状態とは違います。 しかし、夏場になって小屋裏が昼間毎日50℃以上になる日が続けば、夜から朝にかけて気温が下がっても、畜熱のせいで熱を保ったままで翌日を迎えます。

120501-05自然素材で環境に優しいエコなセルロースですが夏の暑さ対策には不利だと思います。 事務所のように1日中冷房を入れて、夜居なければ判らないかもしれませんが、住宅で夕方帰ってクーラーを入れてもなかなか涼しくならず、夜中もクーラーなしでは眠れないと言う話も納得です。


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