現場発泡の硬質ウレタンとアイシネン

2014.05.20

【ポイント】
お客様よりアイシネン断熱の依頼があっても、時には硬質ウレタンをお勧めしなければいけない場合があります。


硬質ウレタンとアイシネンの一番の違いは?
一般のウレタンは約25倍発泡で硬い、アイシネンは約100倍発泡で柔らかい事でしょう。
そこでウレタンは薄吹が可能で左写真のようにコンクリート面に10~25ミリ厚で吹付け結露防止をメインに断熱します。
又壁をGLボンドにより貼りつけることが多く、壁面が硬くなければ施工が出来ません。


ウレタンは気泡が独立していてほぼ空気も蒸気も通さずある程度水も遮断します。
アイシネンは連続気泡と呼ばれほぼ空気は通さないものの蒸気は圧力の差により僅かながら移動し、水を遮断することは出来ません。
左の写真はステンレスのパネルタンク兼機械室です、冬場や湿度の高い時にはすぐに結露します。
そこで結露防止でウレタンの薄吹きを行いますが、ポンプなどの騒音が発生するため、この上から防音・吸音の措置を行います。
ウレタンはアイシネンのように吸音による防音効果はありません。


ウレタンは1回で吹付け出来る厚みは25~35ミリで厚吹きを行うには時間をおいて重ね吹きしなければなりませんが、 アイシネンは200ミリ以上可能です。
現在硬質ウレタンはベージュと薄緑とピンクに色別けされベージュは代替フロン入りで主に冷蔵庫などに使われ火に弱く火災の原因になります。
建築用ではほぼ薄緑色を使いますが、難燃材を入れて燃えにくくなっています。


そしてピンクは代替フロンなどの発泡材を使わない製品です。
過去フロンや代替フロンを使っていたときは熱伝導率も0.021~0.026W/m・kと大変優れた効果を発揮していましたが、 現在はほぼ0.03以上になり選定が難しくなりました。
当社がアイシネンを使う際に一番気になるのが基礎断熱で施工した時に、踏みつけたり物を落とした時に潰れてしまうことです。
硬質であれば多少乗ってもつぶれることはありません。
またコンクリート面で収縮の心配もなく今後使い分けも検討しなければなりません。


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